鹿沼のクレーン車暴走:児童6人死亡 ~併用薬の可能性は?~

鹿沼のクレーン車暴走:児童6人死亡 ~併用薬の可能性は?~
2011年4月、表題の交通事故が発生しました。
報道記事では、「てんかんの持病があるが、この日は発作を抑える薬を飲み忘れていた」と記載されていました。その後「持病のてんかんの発作を抑えるための薬を夜飲み忘れ、(事故当日の)朝飲んだ」と供述していることが、捜査関係者への取材で分かった。県警鹿沼署は、薬の副作用で眠気を催した可能性もある、としています。
これらの説明は『いかにもシロウト』と言ったら怒られますでしょうか?
わたしは、併用薬の可能性を疑っています。それは2つのメカニズムが単独あるいは重複して関連している可能性があります。すなわち、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬による『けいれん閾値の低下』および『インペアード・パフォーマンス』です。
2011年5月9日、ケトチフェンの添付文書が改訂され、てんかん患者には禁忌となりました。『けいれん閾値の低下』がその理由です。
一方、浜松航空自衛隊の隊員マニュアルでは、花粉症などで抗アレルギー剤を処方してもらう場合はアレグラを処方してもらうことになっているそうです。抗アレルギー薬によるインペアード・パフォーマンス impaired performance~「気付きにくい能力ダウン」とか「集中力・判断力・作業能率が低下した状態」と訳されます~がその理由で、今のところアレグラだけがインペアード・パフォーマンスは無いとされています。
以上のことから、表題の運転手はザジテンの常用者ではなかったか?と思ったりしています。(将監店M)



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この記事へのコメント
浜松航空自衛隊では、アレグラを処方してもらう……昨日の報道ではJR北海道の運転手の居眠り運転が発覚しましたが、JRでもアレグラ処方してもらうよう職員に伝達したほうがいいかもしれないですね。フォーリアではどうですか?
飛行機事故と薬の関連の報告ってあるんでしょうね。
Posted by キタジマ at 2011年06月12日 12:13
抗アレルギー薬は子供も良く処方されますね。自分が服用すると副作用の自覚はないことが多いですが、子供が服用すると眠気は薬によりかなり違いがあることが分かります。
より脳内移行の少ない薬が選択される機会が増えると良いですね。
アレルギー症状の続かない方は、1回の服薬で効果を実感したいと考える傾向もあり、連日服用によるメリットを理解していただくには、踏み込んだ指導が必要で、その難しさを感じるこの頃です。
Posted by お母さん薬剤師 at 2011年10月26日 16:29
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