みんなの薬理学ノート~その6~

縁あって看護学校で「薬物と看護」の非常勤講師をやっています。
このコーナーでは講義での一端を元に書いています。

まずは小テストの話から

ドパミンについて誤っているのはどれか?
1)ドパミンは中枢の主な神経伝達物質の1つである。
2)ドパミンは強心作用があり、急性循環不全時に点滴静注される。
3)パーキンソン病では大脳基底核のドパミン量が増加している。
4)ドパミンは血液・脳関門を通過できない。

さて正解は?

それにしても、ドパミンは脳内ばかりでなく心臓にも作用するという、異なる働き(作用)を持っていることが面白いと思います。
ちなみに、1つの薬で複数の薬効を持つものは沢山あります。
たとえば、リドカインは麻酔薬(おもに表面麻酔)と不整脈治療薬に使われますし、コデインは鎮痛薬(痛み止め)、鎮咳薬(咳止め)、止瀉薬(下痢止め)として使用されます。
薬って本当におもしろいですね。icon01
                                  T.M.



同じカテゴリー(お薬のこと)の記事

この記事へのコメント
パーキンソン病の治療には、L-ドパを使うことを考えると、答えは 3) ですね。
難易度は5段階で4だと思います。
Posted by キタジマ at 2008年07月27日 14:11
『パーキンソン病では大脳基底核のドパミン量が増加している。』のではなく、ドパミン量が減少しているので、治療にはドパミン補充をします。ドバミンは血液脳関門を通過できないので、ドパミン前駆物質L-ドパを治療に使います。
Posted by T,M. at 2008年08月03日 23:07
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
みんなの薬理学ノート~その6~
    コメント(2)