難病ネパール少女、来日3カ月 喜び、不安、そして感謝の日々

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いしますicon11

今年もいろいろな医療のニュースを配信していけたら良いなと思っております。
ではさっそく、今年最初に気になったニュースです。

腸ねん転のためネパールで壊死した小腸を摘出し今年9月、東北大学病院(仙台市)で治療を受けるために来日した同国の難病の女児、アーバ・ドゥワディちゃん(8)。来日から3カ月、アーバちゃんは元気を取り戻しつつあり、両親は治療費などの支援を求める「アーバちゃん基金」に寄せられた多くの善意に感謝している。年末には仙台の街中の恒例イベントのイルミネーションを楽しむなど、年末の日本を満喫した。ただ「将来に対する不安」はつのるばかりだ。アーバちゃん一家は、少しずつの回復への喜びと、まだ先の遠い完治への不安の気持ちを抱え初めての日本での年末年始を迎える。(豊吉広英)

ネパールでは医師に、「これ以上治療はできない」とさじを投げられたアーバちゃんだが、同病院での治療の結果、廊下を軽く走れるまでに回復した。15キロ台まで減少した体重も増加傾向にあるという。
食事も徐々に食べられるようになった。好きな食べ物をたずねると、日本語で「おにぎりー」と元気な返事が返ってくる。さらに「おでん、ぎょうざ、鶏肉…」。「これは何ですか」を口癖に、日本語を覚えてきた。

現在、アーバちゃんは、静脈に挿したカテーテルから高カロリー輸液を投与する中心静脈栄養法(PN)という治療を続けている。一見、今にも完治しそうに思えるが、問題の深刻さが明らかになっている。

先月21日、来日後初めての開腹手術が行われた。少しでも残っていればと期待しての開腹だったが、実際には小腸は全く残されておらず、大腸も約半分摘出されていた。「もし、小腸が5分の1程度残っていれば、残った腸が適応し、PNを行わず生活できるまで回復する可能性があった」と天江准教授。

これほど腸が摘出されていては栄養は吸収されず、現在の医療では一生何らかの形で栄養の投与が必要になる。「小腸移植」という選択肢も考えなければならないが、拒絶反応が心配だ。
天江准教授は「いずれにせよ、治療は長期化し、帰国のめどはつかない」という。

天江准教授らが設立した「アーバちゃん基金」には、これまでに2000万円を超える善意が寄せられている。

今月、1年間の長期ビザが発給され、アーバちゃん一家は健康保険に加入、治療に保険が適用されることになった。これで医療費は原則3割負担となり、その他の医療助成も受けられる。しかし、就労が認められないままの一家の食費や生活費、退院後に一家が暮らす住宅費など、治療のために必要な経費は今後も重くのしかかる。

そして、アーバちゃんは先の見えない治療が続く。
「娘は今後、障害を抱えて生きていくことになる。でも、それをネガティブにとらえず、希望に向かい努力できる人になってほしい」
家族が幸せに暮らせる日を夢見ながら、ネパールから来た親子3人は日本の年末年始を迎える。

「アーバちゃん基金」への振り込みは、七十七銀行大学病院前支店・普通口座5498040「アーバちゃん基金代表林富」。ATMで振り込む場合、受取人欄に「アーバチャンキキンダイヒョウハヤシユタカ」。

基金の会計状況やアーバちゃんの近況は、医師らが運営するブログ「Aabhaちゃんの経過報告」(http://blog.livedoor.jp/duwadi_aabha/)で確認できる。


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